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   液晶応答速度&低解像度チェック   

  1. 第1項:液晶応答速度&低解像度チェックとは?
  2. 第2項:動作環境
  3. 第3項:意味があるのかという質問への回答
  4. 第4項:使用方法
  5. 第5項:バージョン履歴
  6. 第6項:うんちく

[1]液晶応答速度&低解像度チェックとは?

液晶応答速度&低解像度チェック(以後液晶チェック)は、液晶ディスプレイの性能測定ソフトです。
動画やゲームで重要になる応答速度と低解像度拡大を手軽に測定できるようにすることで、
皆さんにより優秀なディスプレイを購入してもらい、液晶ディスプレイ市場を盛り上げていきたい、
と言うのが、液晶チェックのタテマエの開発趣旨です。
実は液晶なんて欠点だらけのディスプレイだと言うことを広く万人に知らしめることで、
液晶ディスプレイの売り上げを低下させ、ブラウン管の復活と次世代ディスプレイの開発を促進しよう、
と言うのが本音だなどと言うことは口が裂けても言えません。

[  作者について  ]
作者名:MMGames/森口将憲 ホームページ:http://homepage3.nifty.com/mmgames/ メール:fwjh9404@mb.infoweb.ne.jp
[  フリーソフトウェアについて  ]
このソフトウェアは、無料・無保証・自己責任のもとに提供される、フリーソフトウェア(クローズドソース)です。
使用した結果には、使用者が責任を持ちます。作者は、開発を行う権利はありますが、義務はありません。
また、ファイルに改変を加えない(全てのファイルを含むこと。圧縮方法は自由)限り、配布は自由です。

[2]動作環境

項目 動作環境 推奨環境
OS Windows98/98SE/Me/2000/XP XP
CPU PentiumPro以上のCPU Pentium3以上あるいはAthlonXP以上
メモリ 64MB以上 256MB以上
ビデオカード 8ビットと32ビット表示が可能 単純な短径転送で毎秒1000回以上の能力
ディスプレイ 800x600以上表示可能 sRGB対応&ダイヤモンドトロンあるいはトリニトロン搭載ブラウン管
人間 物体の動きや色の差を見分けられる プロスポーツ選手あるいはプロデザイナーあるいはプロゲーマー

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[3]意味があるのかという質問への回答

確かに応答速度や低解像度の性能はわかるが、
実用上問題はないのだからここまで調べる必要はないだろう
という意見がチラホラとあるようなので、
実際に大きな影響がある例を紹介しておきます。

液晶ディスプレイにとって最悪の表示対象を一言で言えば、
「低解像度で高速スクロールするゲーム」
ということになります。
そして、まさにこのとおりのゲームといえるのが
イース1&2エターナル(イース完全版も同じゲーム)です。
http://www.falcom.co.jp/ys12cmp/index.html
このゲームでは液晶とブラウン管で驚くほど画質の差があります。
ほかの例としては、RPGツクール2000系で作られたゲームなどです。

なお、意外にDVDなどの動画再生ではあまり影響ありません。
DVDは通常30フレームなので最新の液晶なら十分許容範囲です。
また、ベタ塗りアニメだと結構色にじみが目立ってしまいますが、
実写だとそもそも色の違いがよくわからない人がほとんどだと思います。
(私もわかりません)

はっきりいいいまして、PCゲームをやらない人にはこのチェックは不要です。
逆に、PCゲーム狂いの人にはこのチェックは必需品です。


[4]使用方法

まず、液晶チェックはゲームや動画再生目的の液晶ディスプレイの検証に特化しています。
静止画の表示品質を見たり、事務作業用途のディスプレイの検証には使用できません。
というか、事務作業用途なら解像度さえ高けりゃなんでもいいです。
使い方は起動すれば解説があるのでわかります。より詳しく知りたい人だけお読み下さい。

まず、液晶チェックをお店で試したいと考えている場合、それは絶望的だと言っておきます。
なぜなら、液晶チェックのテストは、液晶ディスプレイには拷問と言えるほど厳しいテストだからです。
特に「動きのなめらかさ」のテストは大変厳しく、これをクリアするのは液晶では不可能かもしれません。
そんな厳しいテストパターンを店頭で流されたら、確実に売り上げが低下します。

[  動きのなめらかさ  ]
このチェックでは、応答速度をある程度正確に測定することが可能です。
応答速度は、ゲーム、映画、スクロールする映像を見る場合に重要です。

カーソルキーを使って、色の狂いが無くなるまで速度を調節します。
元々の色を確認するには、スペースキーで一時停止して下さい。
色の狂いが全くないと言える段階になったときの値がその液晶の応答速度です。

応答速度が遅いことの最大の問題は、残像感ではなく、色が重なってしまうことです。
特に境界線の色の変化をよく見て下さい。濃くなっている部分が見える間は表示が追いついていません。
格安ノートPCのディスプレイでは、50ms程度まで下げないと色が正確に表示されません。
ある程度の価格の汎用ディスプレイでも、25msを切る機種はなかなかないでしょう。

このテストでは、ディスプレイの設定はほとんど影響がありません。
動画向きの設定に変更すると、残像感は押さえられても色はむしろおかしくなるケースもありえます。
厳密に測定すれば、どんな設定にしていても結局同じ値に落ち着きます。

なお、動きがうねうねしているのは問題ではありません。それは仕方ありません。
液晶ディスプレイと全く同じタイミングで画像を表示するようにしない限り、
ある程度うねうねしてしまうのは当然ですし、同じタイミングにしては測定できません。

なお、このテストではある程度ビデオカードの性能が必要になる様な気がするかもしれません。
低い性能のビデオカード搭載機で高解像度でのテストでは確かにフレームレートが不足するのですが、
所詮現在の液晶では、ろくにゲームもできないビデオカードの表示速度にすら、全くかなわないので、
革命的に応答速度が高速な液晶が登場しない限りその心配は杞憂です。

[  低解像度の拡大品質とコントラスト能力  ]
このチェックでは、低解像度の拡大品質を感覚的に測定することができます。
また、グラデーションの明るさの違いを見ることで、コントラスト能力も確認できます。
低解像度の拡大品質はゲームで、コントラスト能力は実写映画を見る場合に重要です。

液晶ディスプレイを低解像度で使う機会がない人は、上と下のチェックは無視してかまいません。
低解像度で使うかどうかの分かれ目は、ズバリ、パソコンゲームを遊ぶかどうかです。
パソコンゲームの多くは 640x480 あるいは 800x600 の画面表示でプレイすることになるからです。
3Dゲームは高解像度表示も可能ですが、それには(5万円を超す)高級ビデオカードが必要です。
低解像度でも美しく表示できるのであれば、ビデオカードにそれほど投資しなくて済みます。

と言う理由で、ゲームをしない人は真ん中のテストだけを実行して下さい。
その真ん中のテストですが、これはグラデーションを見ることでコントラスト能力を測るテストです。
グラデーションを表示するテストはよく見かけますが、重要なのは色ではなく明るさの変化です。
色を変えて表示しているのですから、色は変化して当たり前です。感心することではありません。

優秀なディスプレイでは、暗い部分と明るい部分の明るさには歴然とした差があります。
まずは暗い部分に表示されている文字をよく見て下さい。文字がはっきりしていれば優秀です。
暗い部分だと逆に文字が読みにくくなるのは、幅広いコントラストで表示できないためです。
また、右側と左側の明るさの差にも注目します。同じ様な明るさの機種は輝度が不足しています。

次に、上と下にある低解像度の拡大品質テストを説明します。ゲームをしない人は飛ばして下さい。
初めに、画面が全体に表示されているか確認します。真ん中にちょこっとある状態では測定できません。
設定方法はディスプレイにより異なります。ノートPCの場合、BIOSで設定可能な機種が多いです。

次に、上を見て文字を確認します。文字が読みにくい機種は何の補間もしていない粗悪品です。
簡単な文字なら読みやすくても複雑な文字だととたんに崩れる機種もあります。
また、右側で「田」の線が均一の太さになっているかも確認します。

次に、下を見て線の太さと間隔をチェックします。線の太さが明らかに異なるのは粗悪品です。
もし、格子状の部分まで正確に表示できている場合、かなり優秀だと言って良いでしょう。

一番下に正方形が用意されているので、縦と横の長さを定規で測ってみて下さい。
しっかり調整されたディスプレイならば全く同じ長さになりますが。なかには狂ってる粗悪品があります。
なお、1280x1024対応ディスプレイではほとんどの機種で狂った表示になります。
考えられた機種では正確な比率になるよう調整してくれますが、全体表示に固定される不親切機種が多いです。

元々どんな表示だったのか確認するには、ディスプレイの適正解像度で表示すればわかります。
多くの場合は最大の解像度を選べばよいのですが、ワイドディスプレイでは画面が欠けるおそれがあります。

なお、高解像度対応ディスプレイで、等倍表示が可能であれば拡大品質は非常に良好になります。
画面が小さくなる問題も最小限に抑えられるので理想的な方法ですが、対応機種はほとんどありません。
しかし、GeForceというビデオカードでDVI接続すれば、そのように設定することが可能です。
現時点では、その方法が最も良好な低解像度表示が得られる方法だと思われます。

[  明るさ表現  ]
このチェックでは、異なる色の明るさの変化が均等であるかが確認できます。

このテストでは、全て均等の明るさに見えるのが優秀です。
優秀な機種では、ほぼ同じタイミングで円が見えるようになると思います。
また、小さい値で見えるほど明るさに敏感ですが、設定にも影響されます。

なお、円が振動しているのは確実に円を発見してもらうためで、深い意味はありません。

このテストは先ほどまでの2つに比べれば甘いテストですし、それほど重要ではありません。

これらのテストは、いずれもブラウン管ディスプレイならば安物でも簡単にクリアできます。
ブラウン管ディスプレイを持っている人は、是非見比べてみて下さい。
それぞれに特性があるので何とも言えませんが、同じぐらいの表示品質を得るためには、
液晶はブラウン管の5倍以上の価格というのが目安になると思われます。

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[5]バージョン履歴

[  1.30  ]
色変更機能を追加
タイマーの制度を向上
[  1.20  ]
目的別ウィザードを追加
明るさの測定方法を変更
[  1.10  ]
解像度の変更に対応
テストパターンを再構成
応答速度のある程度正確な測定に対応
均一な明るさの測定に対応
ヘルプを再構成
[  1.00  ]
初回版。テストパターンをスクロールさせるだけ。

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[6]うんちく

[  液晶ディスプレイの仕組み  ]
内部には、液晶という液体と固体の性質を併せ持つ特殊な物質があります。
この液晶の奥には冷陰極管(蛍光灯)があり、これは常に全体が光っています。
液晶には、電圧をかけると角度が変わるという特性があります。
電圧を調節して個々の液晶の角度を変えて表示しない場所を隠すことで絵を作ります。
蛍光灯の表面に液晶という幕を張っているだけなので、薄型が実現できるのです。
[  応答速度が遅い理由  ]
まず、液晶が角度を変える速度はそれほど高速でないということがあります。
さらに、液晶は角度を変えるまでは直前の色を表示し続けます。
色別に角度が変化する時間は異なるため、現在の色と過去の色が部分的に混ざることになり
結果として、人間には残像感が感じられてしまいます。

ただし、逆に言えば、画面を消す瞬間が全くないため、チラツキは一切ありません。
ブラウン管よりも目に優しいので事務作業で使う場合には最適であるといえます。

[  CRTの応答速度が速い理由  ]
CRT(ブラウン管)はレーザーを照射して画面が光るため、応答速度はゼロに近いほど高速です。
また、絵を一枚表示するたびに全体を書き換えるため、残像は一切残りません。
ただし、その弊害としてチラツキが目立ちます。
事務作業で使う場合、リフレッシュレートは75Hz以上必要です。

なお、ほとんどの店頭ではわざと60Hzにしてブラウン管が汚く見えるように演出しています。
騙されないでください!! 彼らはより高い液晶を売りつけたいだけなのです。

[  応答速度のスペック値  ]
液晶のスペック値として応答速度が 20ms,16ms,12ms,8ms などと書かれています。
この値は低いほど高速です。応答速度が高速だと言われるのは 12ms以下 です。
ただし、この値は画面の色が 白→黒→白 と変化した場合の速度です。
他の色から変化させる場合は速度が劣るため、スペック値よりも遅くなります。
機種によって異なりますが、スペックは 12ms でも中間色表示では 30〜40ms まで落ち込むそうです。
また、測定方法は各メーカーの自主基準であるため、異なるメーカー同士では一概に比較できません。
※カラー表示も考慮した業界標準の応答速度測定方法を決めようという動きはあるようです。

全ての色の応答速度が16ms以下になれば、ほとんどの人間には残像が感じられなくなります。

[  目の話  ]
いわゆる視力というのは距離に対してのみ通用する話です。視力が良い人はよく見えるとは限りません。
例えば、作者は近眼なので眼鏡をかけており、一般的には目が悪い人間に属しますが、
長年ゲームをやってきたせいか、動きに関しては他の人よりもよく見えているようです。
小説家や漫画家などは、すこし近眼なくらいの方が原稿が書きやすいという話もあります。
また、目で見た情報を脳で素早く処理することも重要です。
お年寄りが交通事故を起こすのは、視力よりも脳での処理が遅くなるからだと言われています。
[  液晶では低解像度が汚い理由  ]
液晶では、各液晶が画面上の1つのピクセルと1対1で対応しています。
そのため、低い解像度を表示する場合、解像度分だけ表示するか、拡大するかするしかありません。
しかし、解像度分だけの表示では画面が小さくなるため、拡大表示が基本です。
しかし、整数倍ではない拡大表示では、全てのピクセルを正確に対応づけるのは物理的に不可能なので、
どうしてもゆがんだピクセルが出現してしまい、文字が読みにくくなるなどの問題を引き起こします。
[  CRTでは低解像度でも綺麗な理由  ]
CRTはアナログ表示であり、画面上の横方向のピクセルは明確に区別されていません。
縦方向に関しては、走査線の数によって各ピクセルが明確に区別されているのですが、
ディスプレイの性能を超える数でない限り、レーザー光線の角度次第でいかようにでもなります。
そのため、低解像度の時にはその解像度に合わせた表示ができるため、汚くなることはありません。
[  液晶の拡大アルゴリズム  ]
低解像度表示ではどんな拡大アルゴリズムなのかが重要なのですが、スペックでは公開されていません。
店頭で行っているほとんどのデモ再生は最大解像度での入力であり、低解像度の品質はわかりません。
こればかりは、実際に試してみない限り検証することはできません。
[  液晶ディスプレイが薄い理由とCRTが厚い理由  ]
液晶ディスプレイは、蛍光灯の表面に液晶という幕を張っているだけです。
CRTは、電子ビームの角度を変えながら画面全体を表示するのですが、
角度を正確に変えるには、電子ビームが画面に到達するまでにある程度の距離が必要です。
その距離を稼ぐために厚みがあるのです。実は中身は空っぽです。

実は、小型のブラウン管テレビを縦横に並べてやれば、そこそこ薄くて大画面のブラウン管テレビが簡単に実現できます。
実際、同様の原理を用いて、薄型大画面ブラウン管テレビ(FED)を作る研究が行われている用です。

[  液晶の視野角が狭い理由  ]
液晶ディプレイでは、ある程度以上の角度から見ると色が変わるという怪現象が起こります。
液晶では、光っているのは奥にある冷陰極管であり、液晶自体は光っていません。
冷陰極管は正面に向かって光り、液晶は角度を変えることで表示しない場所を隠しています。
しかし、正面から見ていない場合、個々の液晶の角度+見ている人の角度、という具合の光が出ることになり、
光っている場所と隠れる場所がちがってしまうことになり、結果としておかしな色に見えてしまいます。

ただし、周囲の人に画面が見えにくくなるため、除き防止の効果が期待できます。場合によってはむしろ利点です。
しかし、大勢の人が見るような場合には不利です。そういう場所のテレビはたいがいプラズマです。

[  RGBコネクタとDVIコネクタ  ]
RGBコネクタは元々CRT用の規格であり、信号はアナログです。
ノイズが混入しない限り絵自体は正確に届きますが、信号の長さと絵の大きさがうまく対応しません。
そのため、ディスプレイで解像度別に調整が必要ですが、最近では自動調整でもある程度うまくいくようです。

なお、RGBケーブルを見ればわかるとおり、かなり太いケーブルでしっかりノイズ対策がされています。
問題はむしろ信号の減衰で、ケーブルが長いほど信号が弱まり画質が劣化するのですが、
30mのケーブルで1600x1200を写すような使い方でない限り視認できる画質の劣化はありません。

DVIコネクタは、液晶用に作られた規格で、信号はデジタルです。
大きさの情報も含めて絵を正確に届けることができます。調整は通常必要ありません。
ちなみに、ノートパソコンの場合、内部ではDVIで接続しています。

DVIの利点は高画質になることよりも、付加情報を送れることの方にあります。
他のケーブルを接続しなくてもDVI1本でディスプレイの設定変更などを実現できます。

[  テレビとディスプレイ  ]
動画の表示では、はやりの薄型テレビなどの方が高品質な表示が得られます。
テレビでは静止画を移すことはほとんど無いため、チラツキの発生を覚悟の上で、
絵を一枚表示することに真っ黒の画面をはさみ、擬似的にブラウン管を再現して残像感を軽減しています。
また、高級機は内部に映像にフィルタをかける回路を内蔵しており、データレベルで品質が向上します。
まあ、そもそも値段が違うので、当たり前といえば当たり前です。
[  PCをテレビにつなげる  ]
PCを薄型テレビにつなげることは比較的容易です。
テレビによっては、テレビ側にRGBコネクタがあり、PCをそのままつなげる機種もあります。
そうでなくても、PC側にD端子やコンポーネント端子があれば、DVDデッキと同様につなげます。
そのような端子がない場合でもデスクトップ型ならば、1万円程度のビデオカードをつなげればOKです。
ただし、D端子やコンポーネント端子では画面が多少欠けたりすることがあります。
なお、S端子やコンポジット端子での接続では解像度が大幅に低下するので実用になりません。
[  ハイビジョン  ]
ハイビジョンでは1920x1080という高解像度が特徴です。現行テレビの6倍近い解像度になります。
DVDどころか、パソコンすらも超えるほどの解像度で、いささか大げさな規格かもしれません。
デジカメに例えると207万画素ですが、これだと貧相に聞こえるのであまり使われません。

少し前までは、この解像度を全て表示できる機種はほとんど無かったのですが、
最近ではフルハイビジョンと言う名称で1920x1080に対応した機種がちらほらと登場しています。
ただし、その分動きや色が甘いことも考えられるので、良く検討することが必要です。

[  デジタルノイズ  ]
デジタルノイズとは、MPEG-2などの圧縮による画質の劣化のことを意味します。
DVDではほとんどわかりませんでしたが、ハイビジョンともなると結構目立ちます。
特にフルハイビジョンで大型のディスプレイほど画質のアラが目立ってしまうので、
現時点ではハーフハイビジョンで中型サイズのディスプレイの方がおすすめです。
[  デジタル放送  ]
現在でも1部の地域で始まっている高画質・双方向のテレビ放送です。
2011年にはアナログ放送が停止しますが、これほど強力にテレビ事業を進めているのは日本だけのようです。
ハイビジョンも日本発で、基本的に他の国々が日本を追いかけているという状況です。

デジタル放送を見るには、対応チューナーと、強力なUHFアンテナが必要になります。
一軒家なら簡単ですが、集合住宅ではアンテナ交換に数百万円かかることもあるようです。
現行テレビのように映りが悪いという現象はなくなり、映るか映らないかの両極端となります。

双方向とはこちらからも情報が送れると言うことです。現在はクイズ番組に参加したりできます。
しかし、テレビという垂れ流しメディアに慣れた人々にどの程度有効活用できるのかまだまだわかりません。
とりあえず、現在もある電話アンケートが格段に簡単になるのは間違いありません。

[  次世代テレビ  ]
次世代テレビと言えば FED と 有機EL ディスプレイです。
FEDは、超小型のブラウン管を縦横にたくさん並べるのと同様の原理で作られます。
ブラウン管なので、映像の表示品質では液晶やプラズマよりも確実に優れる上、
1つ1つが超小型なので、液晶並みの薄型を実現することが可能です。
実用レベルの試作品がありますが、まだ発売には至りません。

有機ELは、発光体によって光るというディスプレイです。
非常に小型で低消費電力のディスプレイが可能で、いずれ液晶をのっとると言われています。
一部に搭載されたPDAがありますが、寿命が短いという問題が解決していません。

どちらにしても本来はもっと早く実用化されているはずなのですが、
なんだかんだ言っている内に液晶が進化してしまい、出番が無くなってしまっているのが現状です。

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